酒屋の日誌

菊姫会第一回総会と蔵見学
平成16年 2月18日・19日 石川県

羽田飛行場AM10:03 搭乗受付カウンターの女性に先導され
空港内をカケズリ回る男3人。走りながら慌しく連絡を取り、
みょーな笑顔で誘導する受付嬢。間に合うのか?出発時刻は
10:00だというのに・・・
いったいどうした事だ?何なんだこの状況は?・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
まだかなァ-? まだだよな- 珍しく待ち合わせ場所
お馴染み「横浜Ycat」に約束時間より30分早く到着。
今日は準備万端、心がけの良い私です!
そしていつもの一服・・・マイルドセブンが旨い。
余裕である・・・モーニングコーヒーを注文し、行き交う人達を
ボーっと眺めながら定刻を待つ自分。「早起きは三文の得」
先人達は上手い事言ったものだ。朝くつろげる贅沢な一時は
すごく得した気分です・・・AM8:05
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

なーんて、さっきまでの事が嘘のようなこの現実。
ヒェーッまだ走り続けるのか?息切れが・・・足元が・・・限界かも??
そして4分後・・・
「お客様ー、あちらのバスにお乗りくださいませ。ハイ大丈夫です。
行ってらっしゃいませー!!」
スゴイ・・ハァハァ・・間に合ったョ・・ヨカッタ・・・○×▼□
そして飛行機はタッタの15分遅れで出発と相成りました・・・って
全然大丈夫じゃーない。(乗客の皆様、大変ご迷惑をお掛け致しました。)

小松空港へ到着後、3人とも機内で席がバラバラだったため
搭乗口近くで一番早く降りられた私が他の2名(菊姫会会長、事務局長)を待っていると、全国の有名酒販店の方々が来るは来るは続々とお出ましに・・・無名な私は硬直状態。
皆さんお互い挨拶を交わし、私の前を通りすぎてゆく・・・
(もちろん私の事などだーれも知らないので完全に景色と同化状態の私。気が楽でいいが少々情けない・・・)

しかし待ち人未だ来ず・・・するとANA758便でお越しのY・K様
空港カウンターまで・・・と場内アナウンス。(おお〜会長呼ばれてるョ、有名人なみだなァー・・・なんて思っていると・・・)
同じ事言って前を通るお二人??
多摩のKさんと五反田のNさんではないか・・・(泡盛名酒会副会長・会長)やっとご挨拶を交わせる人達が通りすぎて景色同化から免れる。 そして最後方よりご機嫌な様子で会長・事務局長が登場!
何やらマル秘テクニックでスチュワーデスさんのすぐ前に座席を取り、機内でお友達になっていたらしい・・・(事務局長Aさん談) 
そんなテクニックがあるなんて知らなかったョ〜残念。

空港ロビーでは既に「菊姫」社員の方々が大勢の酒屋さん達をチャーターバスへ誘導をされているので我々も早々バスに乗り込む・・・
しかしこのバスは役員専用らしく私だけ1.5時間後の後便バスで行く事になる。(いってらっしゃ〜いのお見送り状態)

しかたなく空港内へもどり思案しているとまだ大勢の酒屋さんたちが
いらっしゃるので一安心。  同じ横浜のK・Kさん、そして先ほどの
多摩のKさん・五反田のNさんも後便バスとの事でしたので、
時間潰しに昼食をご一緒することに・・・

生ビールを飲みながら昼食をとり、有名酒屋さん方の貴重なお話をお伺いできました。 皆さんやはり酒がお強いようで顔色一つ変わらず、
私一人赤ら顔。真っ赤な顔で総会出席は不謹慎だと冷やかされるも
「私の事など誰も知らないから大丈夫!」と私の言葉に一同納得。

そして総会会場の粟津温泉「のとや」へ・・・
(ご覧の皆様、いつも通り余談が長くてすいません!)

菊姫会第一回総会

会場奥の役員席には関東を中心とした若手酒販店業界のホープの方々が揃う。 私は中程の目立たない席を早めにキープし、目を閉じて総会の開始を待つ。 そして約200名の参加者迎え総会が始まる。
会場は大勢の方々で埋め尽くされ加賀菊酒「菊姫」の凄さを感じずにはいられない・・・
ふと周りを見渡すと、とんでもない席に自分が居る事に気付く??
ひえ〜何でこんな大御所だらけの中に一人自分がいるんだァ〜!
この場を離れたい〜 でも席から出られない〜 息がク・ル・シ・イ・・・
再び目を閉じ、緊張の中「石」状態でじっと堪える。
左隣の方々は中野のMさん達、右隣は大阪M御大?、
前方は先ほどのKさん・Nさんとお仲間?、後方の強面は静岡の
Yさんご一行様(失礼!本当は優しく素晴らしい方です)

・・・この寿司詰め状態では移動不可能・・・じっと「石」と化す。

総会は式次第通り順調に進むも役員席の会長Y・Kさん・事務局長Aさん他役員の方々の緊張は続く・・・役員席よりはましか?(石の呟き)

新商品焼酎のお披露目後、「菊姫会総会」は満場一致で終了となる。

そして映写機の準備、一旦照明を暗くしスライドを見ながら引き続き講師より「きき酒」の講義が始まる。

きき酒は日頃の鍛錬でより高い能力を身につけられます。
(私的にはしっかりとした目標と自分なりの基準を持つ事が大切)
やはり専門家の先生、非常に内容のある「きき酒」講義ですが・・・
話がより専門的度合いを増すごとに何故か瞼が重くなる。

しばし自主休憩と思いきや、後方よりZzzz-Zzzzと大イ○キ!
周りの大御所さん達が戸惑う中、ご本人は夢心地??(流石に大物)
・・・自分じゃなくて・・・よかった・・・

そういえばあの方にはお店の近くの某蔵元新酒きき酒会の際、
美味しい蕎麦をご馳走になったなァ〜・・・
ざる蕎麦の上に旬のセリが大胆に盛られ、香りと触感がたまらなく旨い蕎麦だったなァ〜・・・あの時はたしか今は亡き川崎のTさんともご一緒させていただいた。今は息子さんがしっかりお父様の志を継がれ、
この菊姫会でも理事として頑張ってられる
・・・酒屋後継者として立派だ。・・・
自分も素晴らしい方々との出会いがあってこそ今ここにいるんだ。
これから益々頑張らねば・・・
頑張らねば・・・zzzz・・・zzzz・・・

ざわめく気配を感じ目覚めると、既に講義は終了となっていた。
(ウッやってもうた!この後きき酒試験だというのに・・・
なにが益々頑張らねばだ・・・寝言を言ってる場合じゃ無い・・・反省)

きき酒会は・・・

会場はすでに百数十名の人で右往左往、何列かに別れ同様のきき酒
サンプルが並ぶがどこも満員御礼状態。

不器用な私は何とか隅の方で「きき酒」をさせていただくが、後の方々に追い越されてしまいそうで集中出来ない。
(テスト酒は官能検査用に五味を調整されたもので・・・旨く無い!)

ふと隣の部屋を見ると菊姫熟成酒がズラ〜リ勢揃い。(旨そうだ!)こちらはまだ空いている。きき酒提出用紙に急いで書き込み部屋移動。

事務局Aさんとここで再会、私とは逆にこれからきき酒テスト会場との事(大正解 ゆっくりきき酒してネ)

昨年もテイスティングさせていただいたが非常に好印象のため再度試飲。純米酒クラスから高級酒「吟」の各BY別に試飲できるので嬉しい。(一人感激)
そして今回初登場「菊姫会専売酒」も試飲サンプルがある!
火入れ直後のわりに驚くほどバランスが良く綺麗で素晴らしい酒です。
秋ごろ発売予定(瓶熟後)とのことですが待ち遠しいお酒です。
菊姫焼酎「加州剣」常圧・減圧と、しろもの・樽貯蔵4種類の高級焼酎にも驚きです。

感激に浸っていると神奈川県茅ヶ崎のHさん専務登場。「山吟原酒
旨いっすネ〜何本買おっかなァ〜?」と思案中。
そういえば購入酒と本数も考えておかなきゃいけない・・・ふと我に返る。
貧乏酒屋は辛い・・・再び念入りにテイスティングするが1本1〜2万円
以上の酒は旨いし勿体無くて吐き出せない。(やはり貧乏性)
おかげできき酒ながら真っ赤な顔で恥ずかしい!

菊姫の皆様、ありがとうございました。熟成酒、真剣にきき酒させてもらいました。 エッ、?真っ赤になるまで飲まなくても良い?
(赤面症なものですから・・・すいません??意味不明)

そして場所は懇親会会場・・・

懇親会では乾杯のお酒に・・・
なんと「菊理姫くくりひめ」菊姫最高峰、1本5万円也が登場
・・・菊姫がその年ごとに最高の造りと認めた吟醸酒を
   更に十余年の歳月をかけ、ゆっくりと熟成した酒。・・・


「乾杯!!」の発声とともに会場の皆さんがシュルシュルシュル?? 
きき酒状態。
さすが酒屋のプロフェッショナル。誰も一気飲みなどはいたしません。
盃のお酒を口に含み、めったに飲めない「菊理姫」の素晴らしい
余韻に浸る。・・・観無量。

司会進行役は友人の事務局長Aさん。
(・・・酒宴の席で大役お疲れ様です。最後まで寛げない状態?・・・)
檀上では熟年ミュージシャン「アルチューハイマーズ」が熱演奏で
華を飾る盛況ぶり。懐かしのベンチャーズ♪♪エレキサウンドに
総勢約200名が酔いしれ、盛り上がる。

途中、先ほどの「きき酒テスト」の結果発表があり、約200名の参加者から全問正解者5名(たったの5名?)が表彰される。
なんとその中に事務局長Aさん、同じく役員、千住のKさん。
・・・流石である。(あの状況下で全問正解とは・・)
自分のことのように嬉しい!!
「きき酒講義」で寝ぼける私とは大違いだ・・・

そして大盛況の懇親会は更にヒートアップ!・・・だったらしい?
そのころ既に私はダウン。部屋にて熟睡体制へと突入。

かくして第一日目の夜は更けていった・・・
と思ったら・・・部屋前で菊姫代表 柳達司さんの声・・・
同室の若い酒屋さんたちとの酒談義が響きわたる。
菊姫の酒のことやら、酒屋のありかたやら、興味深い話で
TV番組の朝まで討論風の勢いである。
ふと時計を見ると真夜中丑三つ時・・・恐るべし菊姫会・・・

■編集後記■
菊姫の皆様、菊姫会役員の皆様、お疲れ様でした。
大変お世話になりました。
いつも通り内容の乏しい「酒屋の日誌」になってしまいましたが、
菊姫は世界に誇れる大変リッチな味わいで素晴らしいお酒です。
こんな凄いメンバーの菊姫会・・・これから新たな菊姫の挑戦と躍進の
第一歩が始まります。  乞う期待!!

今夜も菊姫で一人乾杯!
しか〜し・・・菊姫飲む度に社長の顔が浮かんでくるのは・・・何故?


第二日目(2月19日菊姫見学会)

朝9時過ぎより菊姫八幡精米所・
貯酒場に向かう。
ここ八幡には今回発表の3年熟成山田錦100%
米焼酎「加州剣」の製造・貯蔵工場も併設されている。
昨年、初めてこの場所を訪れたときを思出す・・・
広い貯蔵庫内に漂う重厚な木樽香と.酒造りに恵まれた環境。素晴らしすぎる・・・
そして蔵元・醸造所に訪れる面々。以下順不同

加賀菊酒本舗「菊姫」蔵元前にて

菊姫の風格ある看板。


最新の麹室内        吟醸用仕込タンク


槽場             100番タンク

八幡貯酒場「菊姫」の文字・・・壁面に書かれた
一文字が約5m四方。貯酒場の大きさがお解かりいただけるでしょうか?
 
貯酒場で行われた熟成酒商談会。   
黄金色の大吟醸5BYをグラスに・・・

吟8BYの味は・・・旨いんだな!これが。


吟醸用冷蔵瓶熟庫、奥までずらりと続く。
こんな広い冷蔵貯蔵はお目にかかったことが
無い・・・目が点状態です・・・


冷蔵庫内はお宝の山が静かに眠る。


今回発表の加州剣の製造場。

永い年月を経て味わいに磨きがかかる。

併設の焼酎樫樽貯蔵庫。
木樽の香りが心地よく、あたり一面に鼻腔を擽る重厚な香りが漂う。


一切の妥協を排し、
旨い酒を求めて・・・
お客様に最良の状態で
「加賀菊酒 菊姫」を
お飲みいただくために・・・


厳選地酒 岸田屋酒店
       
店主 岸田秀幸

TOPページ 地 酒 焼 酎 泡 盛 ご注文
店舗案内 リンク 今日の晩酌 うまいもん 酒肴魚